2008年07月29日

百物語・キャンドル 黒い蝋燭編 /カーリンカーラ (魔が堕ち・十子)

 
 面白がって黒い蝋燭を並べちゃったMちゃんの話〜。

 お誕生日の次の日にね、学校に通う途中の交差点でね。
 信号待ちしてたの。
 そしたらそしたらね、目の前をトラックが通り過ぎる瞬間に、誰かに後ろから突き飛ばれそうな気が急にして、はっと振り向いたんだって。

 でもね。誰もいないの。

 だけど耳元で「ちっ」って、知らない誰か男の人が舌打ちしたのが、確かに聞こえたんだって。
 周りに人は居なかったのにね。

 あんまりその声が嫌な感じだったから頭に来て、思わず叫んじゃったの。
「あんたなんか、わたしの趣味じゃない!」って。

 その後もちょっと変なことは続いたんだけど、それっきり。
 次のお誕生日からは何も起きなくなったんだってさー。
posted by 謡堂 at 17:43| ◆聊枕百物語