2023年09月19日
妲妃の作った肉餅(ハンバーグ) (画像生成AIの無断学習について)
現実は小説より奇なり。
画像生成AIが世に出てきた時、それによる雇用問題が生じたり、人間の行うアートの意義を問う論争が起きたりぐらいのオーソドックスな事は想像しましたけれども、まさか、PIXIVがAI生成イラストで埋め尽くされたり、ネット上で絵描きさんへの暴言や嫌がらせが横行したりするなどとは思いもしませんでした。
……予想よりモラルが斜め下だったよう。
ちなみに、どうも、我々絵心の無い人間(と言うとマイルドだが、要は、絵を描く努力をしてこなかった人間)に代わってAIがエロ絵を描いてくれるというような、そんないい物でもクリーンな物でも無いみたいですよ。
立場によって言っていることや重視していることの違う話題ですが、私が「なるほど」と思ったり判断の根拠にしたりしているのは、下記の動画や記事などです。
一応、紹介してみました。皆さんの方が、お詳しい? 関連事項へのリンクなども張られていますので、自分で調べたり裏を取ったりしたい方にも、オススメだと思います。
『反転アンチずんだもんが解説!~生成AIの闇に物申す~』
https://www.youtube.com/watch?v=Dpk3HmMVPDw
『ずんだもんが5分で解説!~生成AIの実態~』 (↑の簡略版です)
https://www.youtube.com/watch?v=0FPyLHppZMk
長さは一時間近くあるものの、大変分かりやすく問題が纏められている動画です。
「イラスト生成AI」の何が問題視されているのか、どうして絵描きさん達が腹を立てているのか、知らなければ、こちらが参考になると思います。
一つ一つの話題は簡潔に纏められているにも関わらず、時間が増えてしまっているということは、それだけ根が深くて影響が多岐に渡っているということなのでありましょう。
『【AIについて考えるシリーズ】技術とクリエイター【第2回】』 (シリーズ更新中)
https://www.nicovideo.jp/watch/sm42655020
生成AIについて、ご本人が調べたことを咀嚼して、動画形式で教えて下さっているシリーズです。
上にリンクを張った回では、主に、Stable Diffusion登場以降、今日に至るまでの経緯が解説されています(ただし、「つっても私は詳しく無いので、適当な所から拾ってきたネタになります」「正確性は知らんので話半分でよろしこ」とのこと)。
全体的に、話題が広くて、とても勉強になります。 m(_ _)m
『WEB+DB PRESS Vol.134 /技術評論社』
https://gihyo.jp/magazine/wdpress/archive/2023/vol134
拡散モデルという生成方式について、肯定でも否定でもなく、純粋に仕組みを解説している記事が載っています。
機械学習のさせ方ではなく、生成ボタンを押してプロンプトを送った後に、内部でどのような処理が行われているのかの説明がメインです。
技術系の雑誌だけあって、言い回しが肯定寄りに感じたりはしますが、変な暴言・煽りなどはありませんので、安心して読めると思います。
……img2imgというのは、「元絵にノイズをぶちまけた後に、そのノイズを除去して、微妙に違う絵を生成する行為」という理解でいいのかしらん? うん、それを他人の絵に対して行うのは、二重の意味で失礼だ。
『生成AIはなぜ嫌われるのか?』
https://note.com/canchanandme/n/n14741bd914a3
『AIイラストユーザーが誰も語らない「データセットの闇」と「搾取構造」』
https://note.com/canchanandme/n/n47713a6eae1a
生成AIの問題について訴えていらっしゃる方のnoteです。
機械学習に用いられたデータセットやLAION-5Bとは、どんなものなのか? ということについて、一番目のnoteの最初の方で解説されています。
二番目のnoteは、最初の警告画像がおどろおどろしいですが、データセットに関する別口のソース集のような感じです。
一番目の全体の趣旨としては、生成AIが引き起こしている問題・被害を、国内外の事例を交えて網羅的に紹介している、という感じになるのかと思います。
リアル(三次元)に対する被害も既に起きていて、最初、アニメ・ゲーム制作の効率化や二次元イラスト中心の問題だと思っていた自分の認識の甘さ、不見識を恥じるばかりです。
さて、私が何を主張した所で「DT4章、はよ書けや(プゲラ)」「何ならChatGPTで代わりに書いてやろうか?(ギャハハ)」で論破(?)されてしまうので、あまり語るつもりは無いのですが、おそらく知識が無いが故に無神経な言動になってしまっているのであろうケースを、非オタ・オタク問わず多々見かけてしまったもので、そういった状況の改善へ何かの足しになればと思い、注意喚起と情報への誘導だけさせて頂きました。
また、これを読んでいる貴方が、どんな物だか触ってみるのを止めはしませんけれども、その生成物を表に出すのは、背景を理解した上で慎重に考えた方が良いかと思います。
posted by 謡堂 at 03:28| 雑記